スキッパーキってどんな犬?

  • 原産:ベルギー(王国)
  • サイズ:小型犬
  • 用途:番犬、家庭犬
  • 寿命:12歳〜18歳
  • 年間登録数:47頭(2017年1月〜12月)の希少犬種

スキッパーキはベルギー原産の小型犬で、明るく活発で賢い犬種です。

ウォッチドッグ(番犬)としての能力が高く、コンパニオンドッグ(家庭犬)としても人気があります。

寿命は12歳から18歳くらいで比較的長生きと言われ、20歳以上生きることができる「長寿」と紹介する国もあります。

スキッパーキを専門に扱うブリーダーも少ない為か、年間の登録数が50頭前後と非常に少ない希少犬種となります。

参考までに、ジャパンケネルクラブ(JKC)が公開している「犬種別犬籍登録頭数」のデータを元に、スキッパーキの年間登録数のデータ推移をグラフにしてみました。


参考 犬種別犬籍登録頭数一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)公開データ

スキッパーキのサイズ・大きさ・色・尻尾

  • サイズ:小型犬
  • 体重:4kg〜8kg
  • 体高:25cm〜33cm
  • ※小さ目の「柴犬」位のサイズ感
  • 色:黒、まれにクリームなど
  • 尻尾:あり、なし(断尾)

スキッパーキのサイズは小型犬に属し、平均的な体重は4kg〜8kgといったところです。

上の写真で一緒に写っているのはメスの柴犬で、ほぼ同じくらいの大きさでした。感覚的には、小さ目の柴犬と同じサイズ感になります。

色は黒がほとんどで、稀にクリームなどの個体が生まれることがあります。
全身黒色の毛に覆われており、黒柴のような部分的に白が混じることはありません。
ただ、歳を重ねる中で、白髪のように部分的に白い毛に変わってきます。

尻尾については、昔は断尾した尻尾のないスキッパーキが多かったようですが、現在は動物愛護の観点からか、断尾を好まない飼い主さんも多く、尻尾のあるスキッパーキが多いようです。尻尾ありも尻尾なしもとても可愛いですよ。

頭はくさび形で、非常によく発達した頭蓋骨と、長くもなく短くもない口吻(マズル)を持っています。

小さな頭の上にピンと立っている、尖ったと表現される三角形のような耳を持ち、目の形はオーバルで色はダークブラウン、黒く小さい鼻が見た目の特徴です。

口を閉じていると端正で、口を開くと笑っているような、愛らしさのある顔立ちがチャームポイントですね。
身体はバランスが良く、やや胸が深く、スマートな足を持つしっかりした体躯です。立ち上げると尻に乗るしっかりした尻尾を持っています(断尾している個体もあります)。

被毛は短中毛種・二重被毛で、整えられているような真っ直ぐのオーバーコートと、綿毛のようなアンダーコートで覆われています。一番抜け毛が多いタイプであり、換毛期は密集している毛が抜けるので、抜け毛の量はかなりのものとなりますし、換毛期でなくても、ほぼ一年中抜け毛はあります。

スキッパーキの見た目の特徴として、まるで「影絵」の様な美しい被毛によるシルエットがあります。

首から肩、前足にかけてひだ状に、まるで切り揃えたかのような少し長い「オーバーコート」があり、首回りは特にボリュームがあります。その様子から、まるで肩掛けや肩マント、ケープなどをしているようだと言われ、首から尻にかけて被毛によってなだらかな曲線を描いています。

また、尻から後足にかけても、首回りほどではないが「オーバーコート」が少し長く、スカートとかキュロットを履いたような形とも言われ、体全体に同一の長さ、ボリュームの被毛ではないところから、独特のユニークなシルエットが生まれています。

スキッパーキの性格・性質

  • 好奇心が旺盛
  • 明るい性格で楽観主義
  • 飼い主に忠実
  • 警戒心が強い
  • とても賢い
  • 機敏・活発で運動能力は高い
  • 散歩は必須(1日2回、各30分〜1時間ずつ)

スキッパーキはとても忠実で愛情豊かであり、明るく優しい楽観主義者と言えます。それに加えて好奇心旺盛で、用心深くアラートで、番犬にも向いています。

独立心があり、自分で考え判断する事ができる為、一般的な群れの中での縦の繋がり、横の繋がりに縛られない面があります。常に自己の役割を考えて行動する、忠実なるパートナー犬と言えるでしょう。

とても賢いスキッパーキは、駆け引きをしたり、自身の役割を考え、それを行動に移すことができます。

群れや家族を守る勇気と慎重さを持ち、外に対する警戒心は強いです。
外敵だと認識すると、小さな体で懸命に役割を果たすべく、吠えて警戒し、物怖じせずに対峙したりするといった、正に心強いウォッチドッグ(番犬)がスキッパーキなのです。

また、同じ事を何十回や何十分も続けることをする犬種ではありません。
良く言えば「引き際の良さ」、悪く言えば「飽きっぽい」といった感じです。

小動物を狩るという習性がある為か、隙間や穴などに顔を突っ込んで確認したり、早い動きのものへ素早く反応したりします。

独立心があり、自己による判断ができるので、駆け引きをしたり、罠を仕掛けるなど、頭脳犯な一面を持っています。良い意味でも悪い意味でも、頑固な一面を持ち、譲れない部分において折れる事をしません。

飼い主の表情を汲み取り、その場の雰囲気を察するスキッパーキの優れた能力は、側に付き添うコンパニオンドック(家庭犬)としても優秀です。

スキッパーキは飼いやすい?

  • 初心者には不向き
  • 愛玩犬をイメージすると後悔する
  • 犬の飼育経験があれば良きパートナーに!?

犬の飼育経験が全く無い初心者には、少し難易度が高いと思います。

もちろんお迎えする個体によって違いはありますが、例えばチワワやトイプードルのような愛玩犬をイメージし、見た目だけで選ぶようだと後悔することになります。

スキッパーキは、柴犬や秋田犬などの日本犬と同じ「プリミティブドッグ」です。犬に関する正しい知識やしつけなどが必要になります。

プリミティブドッグとは
プリミティブドッグとは、直訳すると原始的な犬という意味で、人間の手によって品種改良されていない、オオカミの亜種である犬らしさを残しています。

飼い主として愛犬と信頼関係をしっかり築ければ、スキッパーキはとても素晴らしいパートナーとなるでしょう。

スキッパーキの体力・運動能力

  • 体力があり、散歩は必須(1日2回、各30分〜1時間ずつ)
  • 機敏・活発で運動能力は高い
  • ドッグスポーツも楽しめるアスリート犬

「活動的で体力がある」スキッパーキは、1日朝晩2回、各回30分〜1時間毎の散歩でエネルギーの放出をする必要があります。ちなみに、我が家では1回1時間、1日2回の散歩を基本的に欠かしたことはありません。

散歩以外に、たまにはドッグランなどに連れ出し、思い切り走らせたりする運動をさせることも大切です。

散歩や運動によって、ストレスの発散やエネルギーを放出させておけば、家の中でのイタズラなどはほとんどしません。

また、スキッパーキの運動能力は非常に優れています

「小さな発電機」と言われ、小型犬という枠の中に納まりきれないほどのエネルギーを体に秘めており、猫の様なしなやかな動きと敏捷性、力強い走りなど、身体能力と体力を兼ね備えた、まるで「アスリート」のような犬種です。

活動的であり体力がありますので、トレッキングやジョギングなどのハードな運動をする場合も、飼い主の伴走者(トレッキング・ジョギングコンパニオン)を務める事もできるでしょう。またドッグスポーツも十分楽しむ事ができると思います。

運動をするということは、エネルギッシュなスキッパーキにとって、肉体的にも、精神的にも刺激を得る事ができる手段となり、活動的で運動が好きな人には特に魅力的なパートナー犬となります。

スキッパーキの健康・手入れ

  • 比較的健康で丈夫
  • 遺伝的に重篤な病気はあまりない
  • 月1回程度のシャンプー(トリミングは不要)
  • 抜け毛は多いので適宜ブラッシングが必要

スキッパーキは、比較的「健康で丈夫」と言われている犬種であり、遺伝的に重篤な病気はあまりないとされてます。

しかし、特定の健康状態を受けついでいる可能性も無いとは言えないので、様子がおかしいと思ったならば、様子を注意深く観察する必要があります。

ごくまれに、「レッグ・カーブ・ペルテス病(大腿骨骨頭壊死)」(股関節に影響を及ぼし、股関節球の変形をもたらす疾患。成長期の子犬(1歳頃迄)に発症することが多い。痛がる様子を見せずに足を浮かせて歩く、歩幅が狭い。かばっている様な場合に疑う。)がみられる場合や、膝蓋骨(膝)、甲状腺、眼に見られる病気が発病する可能性はあります。

病気ではありませんが、胃腸炎(急性、慢性)などで嘔吐や下痢が酷い場合は、動物病院での手当が必要です。

突然かきむしるなどの行動があった場合は、何らかの皮膚疾患にかかっている可能性もあります。
スキッパーキはダブルコートで分かりずらいですが、皮膚の状態がひどい様であれば、動物病院での手当が必要です。

アレルギー反応が起こる場合もあります。
アレルギー反応は、花粉症のクシャミや涙目など、あまり普段と変わらないようなものから、ダニや食べ物アレルギー他。重傷になっていくものまで多岐に渡るので、症状によっては治療が必要になります。

普段から「体を触る」ことで、様子がおかしいところがないか、痛がるところはないかを確認すると共に、スキンシップを図る事ができるので、体を触ってチェックする事が大切だと思います。

スキッパーキは体の匂いは少ない犬種であり、汚れなど落としやすい毛質(オーバーコートはまっすぐで固い)なので、体を清潔にするシャンプー、耳掃除、肛門線絞り、爪切り、足裏の肉球の間の毛のカット、などのグルーミングは月1回程度で問題ありません。

被毛が汚れたりして、その都度シャンプーをしたりすると、皮膚の乾燥をまねき、皮膚トラブルの原因にもなりかねないので、普段は濡れたタオルなどで優しく体を拭いてあげるだけで十分です。

また、食べ物によっても歯の汚れ方に違いはありますが、歯の表面が汚れたり詰まったりして、「歯石」がついたり「虫歯」になるのを防ぐために、「歯磨き」はまめに行ったほうが良いでしょう。

スキッパーキの「抜け毛」についてですが、換毛期とそうでない時期とでは随分差があります。
換毛期以外でもまったく抜け毛がないというわけではなく、まして換毛期になるとかなりの量が抜けます。
『昨日掃除したばかりなのに、もうフローリングに毛が落ちているよ〜』といった感じです。

被毛の手入れは、通常時であれば週一回程度、ブラッシングをすれば良いくらいで、あまり手はかかりません。
浮いてきた毛を、都度スリッカーブラシを使って取るのも効果的ですが、あまりやりすぎると肌に傷をつけることになりますので、注意が必要です。

アンダーコートがごっそり抜けて夏毛に変わると、スキッパーキの特徴である「ボワッとした首回りの毛の見栄え」が変わり、別の犬かと思うぐらいに細身になったような感じになります。スキッパーキには首周りの襟巻きが似合います。

スキッパーキの価格(値段)は?

スキッパーキのブリーダーでの価格・値段は、「大体30万円〜35万円位」くらいです。

親犬のスキッパーキがJKCチャンピオン(ジャパンケネルクラブ主催のドッグショーでチャンピオンを獲った犬)であるかないか、子犬の見た目などによって価格に差が出てきます。

また、近年の例ですと、スキッパーキでは珍しい色の「クリーム」が「50万円」で売っていたこともあります。

基本的に値段は各ブリーダーが自由につけており、価格は大きく変わる可能性がないとは言えませんが、標準色である黒のスキッパーキであれば、「大体30万円〜35万円位」で考えておけば良いと思います。

スキッパーキの子犬はどこで買える?

スキッパーキの子犬を買いたいなら、「ブリーダーから入手」することになります。ペットショップでの取り扱いはないに等しいです。

スキッパーキ専門のブリーダーは少なく、他の犬種がメインでスキッパーキも扱っているというブリーダーがほとんどです。

年間50頭にも満たない登録数の少なさゆえ、スキッパーキの子犬を早く確実に手に入れたいなら、ブリーダーへ予約が必要だと思っておいた方が良いでしょう。

スキッパーキを取り扱うブリーダーを紹介しますので、一度犬舎などを見学されることをおすすめします。

参考 スキッパーキ 出産情報フィーリングドッグ

スキッパーキ誕生の歴史など

スキッパーキ誕生

ベルギーの Leuven(Leauvenaar)ルーヴェン・ブラバント地方で牧羊犬や番犬をもこなしていたという、まっ黒で18kgぐらいの犬が「スキッパーキのルーツ」のようですが、絶滅してしまったため、Groenendael(グルネンダール犬) ベルギーの牧羊犬 Sheepdog ではないのかと言われていました。
明確なことは分かりませんが、まっ黒い大型犬・中型犬を小型化させてスキッパーキがうまれたと思われます。

小型犬ゆえ、主に小型の害獣のハンティングをする能力と、ウォッチドッグ(番犬)の能力で、ベルギー市民に愛されました。ベルギー、オランダの運河を行きかう船のコンパニオンドッグとして活躍し、船の害獣駆除をしたことから、「小さな船長」の愛称もついたと言われています。

また、スキッパーキの名前の由来も、羊を守るところから「小さな羊飼い」と言われたとか、語源の「Sheper」 オランダ語の羊飼いという言葉からきているという説と、オランダ語で「schipp」 船、schipper 船長から船を守るとして「小さな船長」と呼ばれたという説もあるようです。

スキッパーキの歴史

ベルギーで誕生したスキッパーキは、1800年代にオーストリアの王族で人気となり、ヨーロッパの他の王族にも人気が波及していきました。
イギリスにおいても、「珍しい犬種で、小さくてまっ黒な可愛い犬」として高貴な人々にも愛されました。イギリスの貴族の間で人気が高まると、ベルギー国外にどんどん連れ出されていき、一時期はスキッパーキがベルギーにいなくなってしまったのではないのか、と言われるほどまで減ったそうです。

ベルギーの地元では、国外のスキッパーキ人気に対して、逆に人気がなくなっていきました。普通に暮らす生活エリアに、他の地域から違う犬種が入ってきて、新しい犬種がベルギーの人々の目が移りました。新しい犬の人気におされ、珍しくもないスキッパーキにはさほど関心を得ることはなくなりました。

実際に、スキッパーキはベルギー本国から直接世界に広がるのではなく、イギリスから広がっていく事になります。
まずはイギリスから船に乗ってアメリカへ渡ることになりますが、最初にアメリカに渡ったスキッパーキは、戦争があった為にアメリカに根付くことはなく、年を経て再度アメリカに渡り、その後いろいろな国に少しづつ海を渡っていき、現在に至ります。

スキッパーキは純血種
スキッパーキは純血種であり、希少種でもあります。全世界に爆発的に広がらなかった事や、一部の愛犬家によって守られた犬であった事が功を奏し、「純血種」として存在しています。
また、純血種として残すべく、ベルギー、イギリス、アメリカなど、「Schipperke Club」があります。
スキッパーキに尻尾がない(断尾されていた)訳

スキッパーキに尻尾がない、つまり断尾されていた訳(由来)については諸説あります。

  • 羊・馬・牛などを世話する犬は、尻尾を踏まれて危険になる状況も多いため、断尾をする習慣がありました。Sheep Dogとも呼ばれるスキッパーキも、羊の世話をするなかで断尾をするようになったという説
  • ベルギーの街中に増え過ぎて、イタズラに腹を立てた靴屋が尻尾を切り落としたのかきっかけで、尻尾のないスキッパーキに人気が集まったという説

スキッパーキは尻尾なし(断尾する)というのが当たり前だったのが、時代の流れや動物愛護の観点から、断尾をしないスキッパーキも増えています。

ドッグショーの世界でも、尻尾なしが前提だった風潮から、現在では尻尾ありのスキッパーキもどんどん出陳され、活躍しているようです。

スキッパーキを飼いたいと思っている方へ(まとめ)


最後に、「スキッパーキ」を現在飼っている私が思う、「スキッパーキが向いている人」「スキッパーキが向いていない人」のイメージをまとめとしておきます。

スキッパーキが向いている人

スキッパーキを飼うのに向いているのはこんな人
  • 端正な顔立ちの犬が好きな人
  • 黒い犬が好きな人
  • 希少価値に喜びを見出す人
  • 犬の散歩や旅行が苦にならない人

スキッパーキは端整な顔立ちをしていますので、柴犬とかが好きな人は外見的にかなりハマると思います。また、色は全身黒一色ですので、まっ黒い犬が好きな人にはピッタリです。

また、スキッパーキはとても珍しい犬種なので、普段のお散歩などで出会うことはまずないと思います。よく犬好きの人に『何犬ですか?』とか『柴犬ですよね?』とか声をかけられたりしますが、『スキッパーキです』といってもほとんど知っている人はいません。人と違う犬を飼いたい!という人にはピッタリですね。

最後に、スキッパーキは活動的で好奇心も強いので、散歩やお出かけは大好きです。犬と外出することが苦にならない人には、良いパートナーとなるでしょう。

スキッパーキが向いていない人

スキッパーキを飼うのに向いていないのはこんな人
  • 今すぐに犬を飼いたい人
  • 犬をお人形のように愛玩したい人
  • 犬の散歩やしつけに無関心の人

今すぐに犬が欲しい〜、今すぐ犬が飼いたい、という人にはスキッパーキは向いていません。というか、ペットショップで簡単に買える犬ではありませんので、ブリーダーで子犬が産まれるのを待たなければなりません。

スキッパーキの子犬に関して、需要と供給は時期によって変動があります。私が探していた2013年〜2014年頃は、スキッパーキ子犬の需要がとても高く、ブリーダーさんに予約し順番待ちの状態でした。予約してから手元に来るまで、半年近くかかったと思います。タイミングによって、長い期間待てる忍耐力は必要ですね。

また、チワワやトイプードルのように、色んな服を着せておしゃれなドッグカフェで優雅にお茶する、みたいなイメージでスキッパーキを選ぼうと思っている人には、はっきり言って向きません。良くも悪くも犬らしい犬ですので。ソファーや膝の上で座っているより、外を走ったり匂いを嗅いだりするのが大好きですから。

最後に、スキッパーキには毎日の散歩が欠かせない犬種ですし、子犬時期の社会化としつけなどもとても大切です。犬と真剣に向き合い、良い信頼関係を築ける飼い主さんであれば、素晴らしいスキッパーキライフが待っているでしょう。

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