暦の上では春。春と言っても冷たい空気は変わらずコートを着なければ震えてしまう日々なので、体感的にはまだまだ冬。それなので、残雪を期待してサムと今季最後の雪遊びをしようと遠出をした。
途中休憩でお店を覗いたら、コロンとしたかわいいぬいぐるみが目に入り、いつもは気にもしないのに何故か気になり手にとってみたら、サムが遊ぶのにちょうどよい大きさではないかと思ったら、無性に欲しくなってしまったのは俗に言う一目惚れ。真っ白なシロクマと黄色と茶色のかわいい編み目のキリンのぬいぐるみ。
一時期はラバーダック黄色いアヒルちゃんで遊んでいたのだが、外で遊んでいる時に、他のワンちゃん達特に中型犬から大型犬が気に入って上手に遊んでいたことがあったせいか、それ以来見向きもしなくなってしまった。自分が遊んでいるのに、横取りされ散々おもちゃだけに遊ばれて、戻ってきたときにはデロデロじゃあ流石にスキッパーキでも魅力を感じなくなるよね。（個人的見解）
雪遊びと言っても、小型犬のスキッパーキなので、冬にすごく強い犬種でもなく今までの経験値からちょっと雪があって歩くのに支障ない程度というのが理想で、うっすら白い大地でかけ回りたいという単なる軽い気持ちでのこと。
雪が深いと歩くのも苦労するし、ダフル被毛とはいえ、柴犬の緞通のような密度はなく、アラスカンマラミュート、シベリアンハスキーのように極寒出身でもないので、残念ながら寒さに強いというわけではないことも学んだ。
スキッパーキはダブル被毛なので寒さに強く暑さに弱いと暫く思い込んでいた時期もあった。
何よりもサムは少し前までは雪の中を楽しそうに駆け回り元気よく遊んでいたので、そういった勘違いが生じてしまった。
「子供は風の子」と云うけれど、寒さを物ともせず時を忘れて遊ぶ時期は過ぎ、体の成長と共に経験を積んだスキッパーキは、雪の上に長時間居ると楽しいより寒いらしい。いつまでも子供で雪が大好きだなんて思っているのは、スキッパーキの成長を、歳をとっていくことを認めたくないだけで、現実には、スキッパーキは今まで見せなかった「足が冷えている？」と思わせる行動をとったことで、気が付くことができた。
「冷える」当たり前の事なのだが、楽しげに真っ白な雪の上を、真っ黒なスキッパーキが動き回るのを見ていたので、まさかサムが冷えて寒い状態になっているなどと考え付きもしなかった。
確かに以前来た時、一度目は初めてだから好奇心もあり、成長期でもあったので、それはそれは嬉しそうに雪の上を走り回わった。何回か回を重ねるごと特に興奮することもなく、走ることもお付き合いのようになってきたのだが、それはただ新鮮味が薄れただけだと思っていた。
寒さを跳ね返す好奇心も、成長期のエネルギーも段々と穏やかになり、大人になる。そして大人になると経験値が物を言うようになるのは皆同じ。
だから、少しは楽しいと思っていても、足が冷えれば寒いから回避しようと、草が見えていて、少しでも冷たくないところを探してサムが移動するようになったのも必然だった。
それでも、自分が雪を踏みしめたい、遊びたいという思いだけだとわかっていても、冬だけのそして偶にの雪をサムと堪能したくて来てしまった。
訪れた場所は予想外に雪も残っておらず、想定外ではあったけれど、逆に歩きやすく遊びやすかったので、サムもそれなりにエンジョイしているようだ。
むしろ陽が出ていることで、真っ黒スキッパーキボディは温まるようで、寒いけれど軽快に足を運んでいるので、雪がなくてかえって良かった。
雪がまだあると思って、最後の雪遊びができると思っていたけれど、今年は思っていたよりも春が早く訪れているようで、周りは緑がそこかしこに見える。サムもふかふかしている草の上のほうが楽しいようで、結果オーライだった。
思っていた目的とは違ったけれど、遠出を堪能でき、スキッパーキのお土産もあるので、第二弾のお楽しみ、買ったぬいぐるみとのサムのプレイタイム。
サムの楽しそうな様子を見れるのが一番のご褒美なので、ドキドキしながらぬいぐるみを取り出す。
そして、いつもと違う動作から、なにか出てくることを予測して、察しの良いスキッパーキは今か今かと目をキラキラさせ見つめてくる。
好奇心が溢れ出していて期待しているオーラが見えそうなくらい楽しそうだ。
ぬいぐるみをチラ見せすれば、飛びついてくる勢いでぬいぐるみを目で追うスキッパーキ。無茶苦茶楽しそうだ。ハイド・アンド・シークも好きなサムだから、見つけるのが楽しくて仕方ないのかもしれない。
焦らし焦らされ楽しい時間。
シロクマを受け取る黒いスキッパーキ。シロクマと遊ぶサムを見ていて、クマ関連で昔、サムがまだ赤ちゃんだった頃、スキッパーキの尻尾なし（断尾）の赤ちゃんは子熊の様だと全体の丸いフォルムから言われていたことを思い出した。
そう云えばスキッパーキが黒いから（リトル）ブラックデビルとも言われていたが、どこが？と思う。
今も無邪気さは変わらず、シロクマのぬいぐるみと遊ぶサムはとても幼く見え愛らしい。