蛍ホタルほたるの光

蛍ホタルほたるの光

スキッパーキサムと蛍を見たいと思った。

闇の帳が降りる中、幻想的な光を見たらサムはどの様に行動するのだろうか、初めて見るものへの興味を持つだろうかと考えたりした。

サムがどう思うかというのは単なる転嫁に過ぎず、蛍を見たいという気持ちがあったものの、今までは行動に移せなかっただけなのだが、サムが居るから一緒に行けるとポジティブシンキングになった。サム効果。

サムと「一緒」にが大前提の生活はサムが来る前に比べて、モノクロ世界がフルカラー世界になったように素晴らしい。

サムの所為という屁理屈をつけてのお出かけを考えるのがまた楽しく、一度実際に見てみたいと子供の頃から思っていた夏の夜の風物詩。「蛍の光」を見に行くことを計画した。

季節限定、期間限定で「ホタル観賞」と称した催し物を行う所は多いが、いずれも犬同伴では見ることはできない。

蛍が生息している所であれば、見ることは可能なので、蛍が見れるという場所に行けばサムと一緒に蛍に遭遇するかもしれない。その様な思いから、蛍が飛ぶ場所、条件、時間帯など調べたのだが、天候は運任せなので、ある意味賭けのようなもの。

決行当日は雨が降っていたのだが、午後には止んでくれた。この状況はとても喜ばしい。

蛍が見れる好条件は曇っていて風のない日なのだが、今現在その条件をクリアしている「ホタル日和」に恵まれたのは幸運としか言いようがない。

条件は揃っていても、必ずしも見れるわけではない事を念頭にいれ、見れなくてもガッカリしないよう夜の帳が下りた中、懐中電灯で足元を照らしながら目的地にスキッパーキと向かった。

真っ黒なスキッパーキは闇に溶け込むも首輪についている虫除け&ライトでどこに居るかが分かる。

蛍の幻想的な光が見れるかもしれないと思いとてもワクワクしていた気持ちが伝染したのか、サムの場所を示す小さな仄かの明かりも楽しそうに揺れている。

懐中電灯で足元を照らしながらの散歩。懐中電灯を消したならば、暗闇と化してしまい、右も左も分からないほどの静かな夜。

人間には見えない暗闇でも問題なく見て歩くスキッパーキ。見ているもの見えているものの違いを感じる闇夜のサム。

周りが見えない暗闇に少し恐怖を感じながら目的地がすぐ近くになった時、サムの歩みが止まったので、どうしたのかと思いサムを見ると、何かを見ているようなので、サムの目線を追ってみると、残像をみたようにふわりとした光の線が闇の中に浮かんでいた。

ほ・た・る。ホタル。蛍が飛んでいる。

サムはホタルに気がついてその飛んでいる様を見ていたのだ。流石スキッパーキ動くものへの反応が早い。ほたる発見一番乗り!

蛍がいるという事にテンションが上り、水辺に近づくと、仄かな光があちこちに見えてきた。

目を凝らすと、飛んでいる光はふゆふゆと優雅に舞うようなものとモールス信号の様にトントントンと切れがいいものそしてピッピッピッピとフラッシュを焚くような素早いものとある。嬉しい誤算。こんなに沢山のホタルに会えるとか思っていなかった。

飛んでいるだけではなく、木に止まっているホタルも見ることができた。止まっているホタルの発する光は、飛んでいる光方とまた違うようで、いろいろな淡い光のファンタジーの世界だ。

実際に幻想的な光を、蛍を見れて感動が押し寄せました。予想だにしなかったホタルの華麗なる舞と灯り。

二度とこの同じ情景を見れないだろうと思いながら、大人しく待っていてくれるサムと来た道を戻る。

サムにとってはホタル観賞など分からないし、単に散歩だと思っていると思うが、それでもいつも付き合ってくれる。暗い道もサムと一緒なら安心で楽しい。

水が綺麗なところにしか住めない蛍。出会えたのは、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルだったようだ。リアル絵巻物。

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