一面銀世界

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一面銀世界

スキッパーキサムと遊んでいる間雪は止む事はなく、静かに振り続けている。
まさか雪が降るとは思ってもいなかったので、車のタイヤはスタッドレスに履き替えていない。普通のタイヤなのだ。
積もらなければ良いと頭によぎったのだが、この季節の雪は降ってもすぐ止むので心配ないと教えてもらったから、安心して、目の前の舞い降りてく凄く綺麗な雪に見とれる事ができた。
想定外の雪だからとても感激する。

サムも雨に打たれるのは嫌いだけれど、雪は気にならないらしい。雪も溶ければ濡れるけれど、接触した時のダイレクトに打たれる感じの雨つぶと軽く触れられるような雪では全然違うよね。すぐ止むはずなので、雪が降っている事に妙に心ウキウキはしゃいでしまう。そこの所も一緒だね?

遊んでいるうちに雪は止み、良かったと思いながら、サムと小道を歩く。
スキッパーキサムは小さいからちょっと木の茂みの陰に入ろうものなら姿は見えない。イタズラで隠れたり違うところにコッソリ移動して、サムの様子を伺ったりしてサムが見つけてくれるのを待ったりするのだが、悲しい事にこの時はサムの後ろを歩いていて隠れたものだから、サムは気が付かず先に行ってしまい暫く息を潜めて待っていたのだが、なかなか気づいてもらえなかった。直ぐに気付いてくれないと、隠れているのがものすごく侘しく寂しくなってくるので、見つけて欲しいがため「サム」と呼んでしまう。呼ばれるとサムはどこから来たの?と思うほど、一生懸命に声の元に駆け寄って来る。他愛のないかくれんぼができるのも楽しい。楽しい時間は早い。そして季節柄日が暮れるのが早く、日が暮れてしまうと一段と空気が冷たく寒く感じる。

日暮れはどことなく幻想的で素敵だ。サムは特に何をするではないけれど、ドッグランで遊んでいるのが好きな様で、アチコチフラフラしている。
このまったり感がお泊まりの醍醐味!?
なんて思ったりするが、体が結構冷えているので、サム!と呼びかけ戻って来るサムとさっさと暖かい部屋に入り一休みする。

部屋に入ってもサムは疲れた様子もなく楽しそうにしている。元気だよねスキッパーキ。それがまた魅力だものねサム。
冷えた体を湯船でほぐし、美味しいディナータイム。サムは足元でくつろぎ、ゆったり時間が過ぎて行く。
食事が終われば、部屋に戻ってドッグランに行くと言うのを知っているサムは、部屋に戻ってフリーになると、そのままドッグランへと続くデッキへの扉の前に迷わず進み、行こうよ行こう!ここ開けてと催促する。
はいはい。待っててねと扉を開けたら・・・

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キレイ・・・まさか部屋に戻ってお風呂や食事している間に雪が降っていたとは思わず、さっきとは全く違うドッグランにしばらく見とれてしまった。
サムは今か今かとウッドデッキの扉が開くのを待っている。雪が降っていようが、積もっていようが、動じない。それよりも早くドッグランに行きたくてうずうずしている。スキッパーキ元気だね。

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