町中で時間潰し

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町中で時間潰し

サムと日差しをできるだけ避けるように日中散歩。

正確には時間潰しに過ぎないのだが、ことのほか病院が混んでいて待ち時間が予定より長引いているのが理由だ。

最初は良かった。駅前から少し行けば、舗装された小さな川沿いの道には木があり、木陰がある。

といっても住宅街それほど楽しい散歩ではない。神社が近くにあるらしいので、神社ならば木陰も静けさもあるだろうと、スキッパーキサムと日がさす上り坂をそそくさと歩く。

神社の看板を頼りに歩いていると小さいながらも公園があり、公園の周りには木があり木陰があったので、少し休めそうだと向かうも、入り口に「犬立入り禁止」の文字があった。

うっそ?。そんなぁ?。ちょっと木陰で休みたいだけなのに、入ることもできないなんて・・・

暑い。歩いているからだろうが、暑いと思う。という事はスキッパーキサムはまだ換毛の気配さえしていない冬毛なので、相当に暑いはずだ。

しかも少しではあるけれど陽の下を歩いていたのでまっ黒ボディは熱吸収している。

木陰と涼を求めてわざわざ来たのにもかかわらず、休むことさえできない。人が多いところは大変だ。

「犬立入り禁止」とするぐらいなのだから、何かあったに違いない。心もとない飼い主か、犬同士のトラブルに巻き込まれたのか、ともかくマナーも何もなかったから、このような事になったのだろう。寂しい限り。

まだまだドイツのようなしっかりしたマナー国家には程遠いジャパンの現状などと嘆きつつ、神社に向かう。

想像していた神社の大きさとは程遠いこじんまりした境内でなんとなく居心地が悪い。この辺り知らない事もあり、落ち着ける場所がないので振り出しに戻るべくスキッパーキと駅に向かって歩く。

結構時間潰しをしたつもりなのだが、未だ待たねばならない。サムは文句も言わず普段どおりに歩いている。

駐車場がある中小さな公園?フェンスで囲まれ、木が何本かあり、なんてことのない長椅子が一つあるだけ。

誰も使っていないのではないのかと思える手入れがされていないのが明らかな、乾いた土と雑草だけが生き生きとしている場所。

やっとあった休める場所だ。既に2時間以上彷徨っていたので、誰にも文句を言われず休めるところなら、贅沢は言わないありがたい。

スキッパーキサムと中に入り、木陰でサムと一休み。

仕方がなかったのだが、やはりもう日中は日差しが強い。夏ではないけれど、眩しい太陽輝く日中デインジャー。

クールコート着てくれたら少しは暑さ緩和されるのにと、思ってしまう今日このごろ。

サムは今ではクールコートを認識した途端拒絶するのであった。

一度しかまともに着てないのに・・・

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