ハーネスのダブル装着

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ハーネスのダブル装着

せっかくハーネス持ってきているから、つけてダイニングに行ってみようかサム。

単にサムに問いかけて返事を聞く振りをする。
サムが答えるわけもないし、嫌だと言っても体格差がある上に、逃げようとする脚が動く前に手で捕まえてしまう。
頭脳プレーと言うのか卑怯というのか、面白半分もありハーネスをスキッパーキに装着する。
もちろんサムはテンションが下がり、借りてきた猫状態になる。
それでもトボトボと一緒にダイニングに行ったのだが、
何らかでサムが後ろに行った時にハーネスが脱げた。

なるほど、バックすると構造上脱げやすいのかベルギー国旗柄。
ハーネス初心者。まさかハーネスが脱げるとは思わなかった。
そこで一旦部屋に戻り、また脱げることを考え、イタズラ心もあって、
まずはフィットするエアメッシュを着せ、その上にベルギー国旗柄とダブルで装着させてみた。
サムは先ほどと同じくトボトボと歩き、ダイニングで席に着くと足元にくる。

暫くすると、中型犬が入ってきて、サムを見つけると、いきなり襲ってくる勢いで吠えかかってきた。
廊下を歩いて誰かがくるとはわかっていたが、まさか足元に佇んでいるスキッパーキに向かってくるとは思いもしなかった。
大きな中型犬から見れば小さな小さな小型犬。身の丈も3分の1、半分ぐらいしかなく
何もせずにいるのに、これだけ吠えられ牙を剥かれるのは初めてだ。

ドッグランではもちろんのことないし、あったとしても逃げられる。
散歩の時にもお互いの最低限の距離、エリアがある。
目と鼻の先ぐらいまでのパーソナルスペースに踏み込んできて吼えたてる犬は初めてだった。

サムはハーネスを着けていたので、そもそもが大人しいのだが、静かにじっとしていた。
どうやら中型犬は社交性が無いようで、怖くて吠えているようだったので、
サムには可哀想だけど、少し付き合ってもらい、怖く無いと言う事を教えてあげようと
スキッパーキサムを人身御供にする。
サムはハーネスを着けられた上に、いつ噛み付いてもおかしく無いくらいの犬の前に差し出され
よく我慢していると思うほど(思うならしなければいいのだが)耐えている。

最初は吠えていた犬もだんだんと理解したのか大人しくなり、もう大丈夫な感じで
吠えるのをやめ、遊ぼうと誘ってくる。これからディナーが始まるので、
後で遊ぼうねと言い、中型犬は飼い主についていき、和やかな食事が始まった。

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