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サムに薬を塗りながら

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サムに薬を塗りながら

サムに、朝晩2回薬を塗る。

スキッパーキの毛をかき分けて、肌をみては赤みがあったり肌の状態が良くないところに薬を塗る。
サムは大人しくしているけれど、結構時間がかかる。あちこち塗る箇所があるからだ。

痒みは一旦おさまっても時間が経って痒くなることが多い。
痒くて噛んだり、掻いたりしているのだから、肌の色が変わっているということ考えれば相当に痒いことだろう。

それなので、一緒に遊んでいる時はまだ気も紛れ痒さも多少違うと思うのだが、静かにしている時にいきなり掻き出したり、噛みだしたりする。その場に居合わせれば、「だーめ」と言えば、噛みたいのを我慢するサムだが、人の目を盗んでというのか、どうしても痒さに負けてしまう時も多そうだ。

分からなかっただけで、気がつかなかっただけで、だいぶ前からだったのだろうか?
人間の肌と違ってよく見えないから、黒い毛がいつも通り何の変わりもないように見えていて、サムが掻いているなという事しか認識していなかった。

サムの体を触ってはいた。

ボディチェックができているかと思っていた。触っても痛がることは無かったし、触った感じ何かおかしいという事もなかった。(素人判断)
できていると思っていたボディチェックは単に触っていただけに過ぎなかった。
その事を痛感し、この事があってから、サムの体の触り方が少し変わった。

ただ愛情を示す触るという事と。
何かおかしなところは無いのかの丹念に触って見るというボディチェック。
サムにとっては、触られまくり状態の時間が更に増えただけだ。

だが、きっかけは何にせよ、こうして触られる様になって本当に良かったと思う。

触ろうとすると、スッと逃げる。
体を触ると、止めてよ!と言っている風に思える反応をする。
サムは誰に対しても、余り触られるのを好まないという感じだった。

そんなサムの態度に凄く残念な気持ちになり、悲しい思いがあった。
ただ、可愛がりたいだけなのに、スリスリして欲しいだけなのに、何故なのだ?!と

時間が経ち、今は随分と変わった。
サムが大人になって、いろいろと学んだからなのだろうか?

シャイなスキッパーキ。サムの性格?慎重過ぎるでしょう?
勝手に思うが、これでまたお互いの距離が縮んだ様な気がする。
何でもきっかけがあって、自覚する。

薬を塗るためでも、サムとのふれあい時間がまた少し多くなった。
サムにとっては一方的なことだけど、もっとサムの事を分かるようになる気がする。

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