雪の上のサム

積もっている雪はどこも綺麗だ。足跡がついていないからか車窓から見える道路の両側にある雪は均してあるように真っ白だ。

宿が近づくといつもの通りサムは嬉しそうに立ち上がり窓から外を眺めはじめる。

どうして分かるのかとても不思議だ。ずっと立って外を見ていれば、視覚の記憶だけれど、そうではない。音についても、路面の状態で、車が走る音や、反響する音等変わる。それに匂いだってその時時で違うのではないのだろうか?等と思ったりする。人間と同じで、総合的に記憶していているのだろうから、見ていなくても、聞いていなくてもわかるのだろうが、いきなりすっくと立ち上がって窓から外を嬉しそうに尻尾振って目をキラキラさせてみるから、いつもながら不思議になってしまうサム。

駐車場に車を止めようとする時からサムのテンションは更に上る。

ここに来ると先ずドッグランに行くのだが、サムもその事は知っているので、早くおろして!早く行こう!的に準備をしていると傍で忙しなくなるのだ。
準備も整いドッグランに向かう。辺り一面雪で真っ白だ。その真っ白い雪の中にドッグランの入り口まで歩きやすいように雪かきしてくれて、道ができている。
それ以外の場所は嬉しい事に真っ白な雪だけ、足跡ひとつない。自分達がはじめて踏む雪だ。

サムは雪が面白いらしく、自分から率先して雪の上を走り回る。その姿が何とも楽しげで、スキッパーキは雪遊びが好きなんだとサムの走りを見て思う。

舗装された道路、土の上や草の上、砂の上とも違う雪の上は格別な面白さがあるのは共通なのだろう。
おそらく積もった雪の深さもサムにとって丁度良かったのだろう。走れる深さ。深さは大事だ。

以前体が隠れるほどの雪に入ってしまったことがあり、その時には、なかなか歩くことができず深い場所へは二度と行かなかった。当たり前の事だ。人間だって太腿迄足が埋まるところ、身長ほどの高さの雪など歩けるわけは無い。

それなのに何となく運動能力が高く、エネルギーがあるスキッパーキだから、結構深いところでも大丈夫の様な気がしていたのだからおばかさんだ。スキッパーキに限らず、体が埋まる高さをひょいひょい歩くなど、特殊能力が無い限り至難の業だ。

その時にはもう雪は嫌いになったかと思ったリもしたのだが、そんな事はなく、雪は結構好きなようだ。

雪の上を普段どおりにズンズン行くサムを見て、足冷たくないのだろうか?お腹冷えないのだろうか?等と思ったりするのだが、楽しいことをしている時は何も気にならないのはみんな一緒の様で、サムには寒そうな様子は見られない。

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