アプトの道

アプトの道。トンネルにスキッパーキサムと足を踏み入れる。

光が届いている間はちょっとしたトンネルぐらいに思っていたのだが、想像以上に長い。肝試しの様な感じがしてくるぐらいトンネルが続いていた。
トンネルの端には枯れ葉か何か吹き溜まっていて、この上で暖を取るように何かがいたかもしれないなど思ってしまうぐらいな感じだった。

トンネル内は、日差しがない事もあるのか、ところどころ湿っていたり、濡れている所があり、闇が濃いところだと、地面が凸凹だったりする所が分からず、凹みに足を取られたりもしたのだが、スキッパーキは暗くてもよく見えることもあるのだろうが、何の問題なく歩いていた。

外よりは確かに涼しいのだけれど、寒いと言うほどではなく、肌寒いぐらい涼しいと思っていたので、少し残念な感じもあった。



最初トンネルに入ったときは人も多く、振り向かなくても人がいる気配、話声が聞こえ、トンネルの途中に窓のような明り取りなのか、何かの時に脱出できるようになのか、トンネルの横に外が見える所があり、山をくり抜いたトンネルの横に窓のような外界と繋がったところがあるのを見るのは初めてだったので、暗いはずのトンネルから緑が見えた事に少し感動してしまった。

想像していない事はサプライズで楽しい。
でもスキッパーキサムの目線では外を見ることはできないから、ただ明るくなった程度かな?

そして灯り窓のような場所を過ぎ、更にトンネルをどんどん歩いていると、今まで聞こえていた話し声も少なくなり、何となく寂しい感じがしてきた。

沢山いた人は大半が引き返した様で、気がつくと周りに誰もいなくなった。

結構長いトンネルで、光が見えたときには少しホッとした。出口が近づいてきて外の光でトンネルの内壁が見える。

トンネルを入った時には何も思わなかったのだが、レンガのトンネル素晴らしい。

トンネルを抜けると先にトンネルが見えた。



外の日差しが眩しく、周りを覆う木々の濃さ。トンネルを抜けた途端に色付きの世界に引き戻される。

景色が単調なのと、光が差し込まないところだと、何となく時間間隔がわからなくなる。

本当は大した距離ではないのだろうけれど、妙に長く感じたので、トンネルの外に出れたことが嬉しく思え木々のところに足を踏み入れサムとしばし土の上草の上の感触を楽しみ橋の下の方を眺めたりもした。

またトンネルの散歩を前に、長く続くであろう暗い独特の雰囲気のトンネルを前に、明るい場所の、自然を感じたかっただけで、ほんの2,3分もいなかったのだが、後になって思えば、この場所が一番怪しいと思えた。

と言ってもこの時には全く何も分からず能天気だった。

元の道に戻り先のトンネルに向かう。トンネルとトンネルの間の「外」の道は、日差しが直接あたるので、僅かな距離なのに、かなり熱く感じた。

今度のトンネルは今通り抜けたトンネルと同じ様に長く暗いと思っていたら、全く違って、出口が見えて、ほんのり明るいまさに「先が明るい」「先が見える」安心感のあるトンネルだった。

先が分かるというのは、とても良いことだと思いながら、スキッパーキサムと進んでいく。

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